台湾からこんにちは!
イツマ台湾中国語教室の秘書を務めるMahaです。
今日は、前回のオンラインイベントでお話しした「コロナ対策における日台比較 !」 “台湾のコロナ襲撃から2度目の封じ込めまでの対策” を共有したいと思います!

コロナ対策における日台の違い

ざっくり今までの流れ
台湾は去年コロナの抑え込みに成功し、マスクや消毒など基本的な感染対策を除いては、ほぼ通常の日常生活をとりもどしていました。
国外から入国した人の中で感染者が出る日は5人以下でありましたが、本土の感染者においては「0人」をずっと保ってました。
しかし、今年の5月6日に本土での感染者がはじめて10人を超えて一気に緊張感が走りました。
それから倍速で、20人、50人、100人とどんどん増え、5月15日に警戒レベルが2➡3にひきあげられました。 (※レベルは1~4まであります)
一時期は1日の感染者数MAX800人ほど増えました。
ちなみに800人と聞くと日本人の感覚でいうとそこまで多くないのでは?と思うかもしれませんが、台湾の面積は九州より少し小さく、人口は東京都と神奈川を合計した数ほどしかありません。しかも2世代以上の家族で一緒に暮らす家庭もまだまだ多く、高齢者に移るスピードも速かったというのもあり、一時期医療現場もひっ迫していて、ワクチンも不足して接種率も低く、かなりピリピリと緊張感がはしっていました。
そこからレベル3が2週間ごとにずっと延長され、2か月たった7月12日に政策が少しだけゆるまり、7月26日をもって全国レベル2にひきさげられました。

ここ1週間ほどは1日の感染者が10人以下の日がつづいています。
この2カ月半、さまざまな政策がなされていて、 その結果ここまで早いスピードでまたコロナを抑え込みできているわけですが、何がそんなにすごいのか?日本と比べると何が違うの?というのを、台湾にいながら肌で感じた点がたくさんありました。

大きくわけて❶政府 ❷店舗 ❸国民 の3つの視点からお話します

① 政府の政策の決定と公布の速さが爆速 & 厳しすぎる罰金制度
警戒レベル3での例を挙げると、
外ではマスクが必須、少しでも外した場合、見つかったら最高15000元 、室内5人以上、室外10人以上で集まったらダメ!というルールがあり、これも見つかったら罰金!
右下の写真は実際にあった例で、室内で7人の男性がマスクをつけて話していただけで、1人6万元!日本円で24万円!!
このように個人情報の保護なんて構わず、メディアもすごく大げさにとりあげるので、それによっても一定の効果がでているのかなと感じます。
PCR検査
なんと今、すべての人が入国して隔離が終わるまでに4回検査で陰性にならないと外に出られないというかなり厳しいルールがあります。
離島にいくのにも陰性証明書が必要で、水際対策がかなり徹底しています。

嘘の情報を流したら最高300万元 !
他にも、スーパーと市場での混雑を避ける政策として、日本で言うマイナンバーのような国民カードの番号の最後の数字で、偶数と奇数によって入店できる日が変わるという、人の流れを抑制するために交代制がとられました。土日に限ってはこれも破ったら罰金があります。(台北のみ)

店舗・施設側の対応
これは政府の政策とリンクしていますが、5月の15日から、基本どこのお店も入店する前に必ず名前と電話番号をアプリで入力するか、紙に記入してからでないと入店できないという措置をとっており、入力に時間がかかることからお店の前に人がたまる光景が最初見られました。
しかし、なんと、あの有名なIT大臣オードリータン様が画期的なアプリを開設し、ものの4日でその問題は解決されました。
今ではQRコードを読み取って面倒な入力は不要、ピッピッピと操作するだけでスムーズに入店できるようになりました。
ちなみに、この政策が徹底されていることで、感染者がでたときの感性経路が明確になっていて、わかる情報はすべて公開されます。
最近の感染者は感染経路がわかっているのでそれだけでも安心感があります。

感染者がでた場合、大型施設であっても3日間完全に営業をストップして、消毒に徹底する!
SOGO、コストコ、台北駅など、大型施設なども、1人感染者が出たというだけで1階のお店すべてストップ、これは日本ではなかなかできないなぁと驚きました。

国民の対応
これは日本でも話題になった、5月にレベル3になった初めの土日の町中の光景
蔡英文大統領もSNSで挙げていましたが、町中にひとっこひとりいません。

台北では、最近でもまだ普通に、こういった防護メガネやフェイスシールドをつけている人今でも見かけます。
一時期はこの右下の防護パーカーも爆売れしていて、町中で来ている人をよくみかけました。
まとめ
台湾は去年1年間、他の国に比べると、コロナに大きく生活を左右されることなく今までの日常生活を送れていたがゆえに、1年遅れでコロナの波に飲み込まれたという感じがしました。5月の中旬にレベル3になったときの空気感は、去年の日本の1回目の緊急事態宣言がでたときのあの緊張感にすごく似ているなと肌で感じました。
ただ台湾人のコロナへの恐怖心が大げさなぐらい大きく、「保護自己/バオフーズージー」という自分を守るという意味の中国語をよく耳にしますが、本当に自分を守るための意識が高いように感じます。
政府、店舗、国民が、一体となってコロナ排除するぞー!!という同じ方向に向かって一体感をもって行動してきたことが、数字として2カ月半後にこうして結果につながっているのではないかなと思います。
もちろんまだまだ気は抜けないですし、レベル2に下がったからといって、5月以前の生活と全く同じではなく、外ではマスクが必須だったり、カラオケとかバーなど開けない店舗があったりと、コロナ対策をひきつづき続行しながら、今度はワクチンの接種率を高めながら、経済活動の立て直しの方向に向かっていく段階にきていると思います。
この2か月でつぶれてしまった企業や飲食店なども多いので、とにかく一刻も早い経済の復興と、コロナの完全収束を願います。
次回は、最近全国で解禁された「内用(店内飲食)」についての驚きの実態!を共有いたします~♪